【スペイン巡礼】これだけは知っておきたい基礎知識

2017年9月に25日間で完歩したCamino de Santiago(カミーノ)

スペイン巡礼とも呼ばれるカミーノの知っておくべき基礎知識を紹介します。

 

 

目次

 

 

 

歴史

camino de santiagoは、直訳で「サンティアゴの道」

サンティアゴとは、かつてキリスト教の布教活動をしていた聖ヤコブを指していて、聖ヤコブが歩いた道とされている。(後述)

1993年に「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」として、一部の巡礼路がユネスコの世界遺産に登録された。70%以上の人が、世界遺産にも登録された「フランス人の道」を巡礼しており、この道が一番おすすめ。

 

【人気のルート】
フランス人の道 71.8%
ポルトガルの道 12.5%
北の道 5.9%
銀の道 4.1
プリミティボの道 3.1%
イギリスの道 2.2%
その他 0.4% 

 


Compostela(コンポステーラ)は、
ヴァチカン・エルサレムに肩を並べるキリスト教3大聖地の一つ。

聖ヤコブがスペインに布教活動していた際に歩いた道とも言われ、ゴール地点のサンティアゴ・デ・コンポステーラのカテドラル(大聖堂)は聖ヤコブの墓が見つかった場所と言われる。

イスラム教の台頭によりエルサレムやローマへの巡礼が困難になり、巡礼徒がコンポステーラに巡礼し始めたのが起源だと言われる。

現在では、年間20万人以上が歩く観光スポットにもなっている。
徒歩では100km以上、自転車では200km以上で「巡礼証明書」を得られ、巡礼者として認められる。

 

 

巡礼者

 

巡礼者はペレグリーノ(peregrino)と呼ばれ、身分証明となる巡礼手帳=クレデンシャル(credential)を持つ必要があり、各地の宿泊施設や観光案内所・教会にて、3€程度で取得可能。
他の巡礼者とコミュニケーションをとったり、各自のマップや巡礼路の標識を頼りにゴールまで歩きます。早朝に出発すると、標識に気がつかないこともあるので、ハイシーズンに行き他の巡礼者と仲良くしておいたりすると迷う心配は少なくて済むかもしれません。

 

【ハイシーズン】
8月 22.4%
7月 17.0%
9月 13.9%
6月 13.2%

 

巡礼手帳に、アルベルゲ(Albergue)等の宿泊施設や各地の教会等で、巡礼の証明として公式のスタンプを押してもらいながら旅をします。

ゴール地点で巡礼証明書をもらう際、このスタンプの日付や取得場所によって、徒歩や自転車での巡礼の照明をするので、極端にスタンプが埋まっていなかったり、1日であまりにも長距離の移動をすると疑いがかけられ、証明書がもらえない可能性もあります。

また、巡礼手帳を持っていれば、各地の博物館やコンポステーラからの飛行機及び鉄道料金が割引の対象になるので、有効に使いましょう。

認められている巡礼手段は、徒歩、自転車の他に、馬・ロバや車椅子など。
車や鉄道、バスでの移動は認められていません。

 

【巡礼者の割合】
徒歩 …86.5%
自転車…13.0%
馬  …0.4%

 

女性は体力面や安全性など不安な点が多く、行くことを躊躇っているという声をよく聞きます。

ベストシーズンはハイシーズンと被っており、基本的に暑い時期なのである程度の日焼けは避けられないかもしれません。他には、大きなカバンを背負って長時間歩くことの体力的な部分。

しかし、以下のデータを見てもらえば分かる通り、年齢性別問わず様々な人が参加してることがわかります。また、巡礼中に身の危険を感じることはほとんどありません。巡礼徒だとわかると、他の巡礼者も地域住民も優しく受け入れてくれます。周りにもたくさんの若い女性やおばあちゃんが歩いていましたし、皆さんすごく楽しそうでした。3世代の家族で歩いてる方達も。

また、巡礼者の国籍を見ると、アジア人が少なく特に日本人が少ないので、アジア人のたくさんいるところは避けたい旅人など新鮮な気分で楽しめると思います。

 

【年齢層】
30歳未満 35.2%
30-60歳 50.6%
60歳以上 14.2%

 

【男女別】
男性 55.7%
女性 44.3%

 

【職業別】
会社員 20.9%
学生 19.1%
退職者 11.6%
教員 7.2%
など様々。

 

【国籍】
スペイン53.5%
ドイツ 7.7%
イタリア 7.4%
韓国 1.0%(2016年 4544人)
日本 0.4%(2016年 1459人)

 

 

 

 

巡礼の様子・巡礼路

 

すでに触れた通り、巡礼者が多いほど
迷う確率も減り、友情や晩酌などの楽しみも増えます。
人気のルートをまずは歩いてみて間違いはないと思います。

人気のスタート地点を上から順にみると、割合4%以上の上位6位は全て「フランス人の道」沿いの街です。100km以上歩けば証明書がもらえるので、100km地点付近からスタートする短距離派と、「フランス人の道」のスタート地点とされているサンジャンピエデポートや次の街であるロンセスバイエスからスタートする長距離派が割合的には多いです。

サンジャンピエデポートには、巡礼事務所があり、そこで巡礼者手帳や地図、アルベルゲの情報をゲットするのが一般的な「フランス人の道」です。巡礼手帳は、ゲットする街や教会によってデザインが異なり、マドリードでゲットした韓国人の巡礼手帳はゴールドでカッコよかったのですが、サンジャンの手帳はモノクロです。笑

ホタテ貝はコンチャ(La concha)と呼ばれ、
中世から巡礼者の証とされていて、皆カバンにぶら下げています。
ホタテ貝を持っていると、他の巡礼者からも地元の方々からも暖かい言葉をかけてもらえ、時にはご馳走してもらえることも。ぜひカバンにつけてスタートしましょう。

また、巡礼で通る道のりは平坦な道も山登りもあるので、衣服や靴などの装備には気をつけた方が快適に楽しめます。たくさんのブログがあるので、自分の参加時期の経験者から荷物を参考にしていただくのがベストです。


僕が9月に歩いた際の荷物はこちら↓

www.kanameito.com

 

 

 

【出発地別】

市町村 割合 ゴールまでの距離

サリア(Sarria) 19.3% (113.9km)
サンジャン・ピエ・デ・ポート(Saint Jean Pied de Port)  9.2% (780.5km)
セブレイロ(Cebreiro) 5.5% (155.9km)
ロンセスバイエス(Roncesvalles) 4.8% (755.5km)
レオン(Leon) 4.0% (311.7km)
ポンフェラーダ(Pongerrada)  4.0% (209.1km)

 

 

 


宿(アルベルゲ)

 

アルベルゲ(Albergue)には、巡礼手帳を持っていないと泊まることができません。

アルベルゲは、巡礼者専用の宿であり、各街に複数あることが多く、
夜には巡礼者でミサへ参加したり、晩御飯を共にしたり、晩酌をします。
これらはほぼ自由参加ですが、ここで情報交換したり、仲良くなったりします。

アルベルゲは、公営の宿だと寄付制〜10€程度が多く
晩御飯がついていたり、朝ごはんがついていたり、サービスは様々です。

私営のアルベルゲはやや値段は高くなるが、特徴のあるアルベルゲが多くてこれもまた泊まってみると楽しい。Wi-Fiが強いのは私営。

ホテルもありますが、値段も張るし小さな街には基本的には存在しないし、使わない方がいいと思います。

 

僕の場合、スタート地点の巡礼事務所にて、巡礼の行程表とアルベルゲ一覧のようなものをもらったので、その情報を頼りに基本的には安い公営のアルベルゲから好きな宿を選んでいました。これがまた巡礼の一つの醍醐味でもあります。

 

 

 

 

まとめ

 

以上が簡単な巡礼の流れです。
あとは、ひたすら各自のペースで歩く。
そこには、浅いようで深い、カミーノ独特の魅力があります。
どっぷり浸かってしまう人が続出するその魅力を伝えられるように、
次回からはカミーノの体験談や持ち物などを詳しく書いていきます。

 


※順次オープンします※

 

www.kanameito.com

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おすすめのアプリと覚えておくべきスペイン語

 

カミーノで個人的に感じたこと

 

 

 


参考URL
http://www.camino-de-santiago.jp/pdf/2004-++data.pdf